7/18 若い人のための日曜日の聖書 年間第16主日  マルコ 6:30-34

このところ夕方になると西の空が不思議な色に染まります。ほんの一瞬なので、カメラを準備する前に色が消えてしまうこともあります。神様からのメッセージって、こんな感じかもしれませんね。

皆さんにとって「総会」と言ったら、何の総会でしょうか。

最近、よくニュースや新聞で話題になっているのは「株主総会」。

真面目な信徒の方にとっては、教会の「信徒総会」、学校の先生方にとっては「学会の総会」でしょうか。

今、私たちの修道会コングレガシオン・ド・ノートルダムの一番の関心事は、7月26日から行われる修道会の総会です。

総会の英訳は一般にgeneral meetingでしょうが、修道会の総会はgeneral chapterと言われます。

もちろん通常は、五年に一度各管区・地区から選ばれた議員たちが一同に会しておこなうのですが、

今回はZoomで行うことになりました。

 

バチカンからの許可が来たのは、はっきり覚えてないのですが5月に入ってからでした。ある程度予測していたこととは言え、延期するかもしれなかった総会を、最初の日程の通りにZoomで行うのですから、細部の準備はバタバタです。

私は典礼の責任を負っているのですが、夏に行われる総会のために、通常は2月から仕事を始めて、6月には準備が整っているはずのものを、 5月にスタートしようと言うのですから、大変なことです。総会全体のプログラムがおおよそ決定したのは、7月に入ってからでした。

Zoomでするとなると時差があるので、私たち日本のシスターは、3週間にわたって毎日、早朝か真夜中にPCの前に座らなくてはなりません。

 

と言うわけで、今回の聖書の中で最も私の心を動かしたのは、イエス様が、飼い主のいない羊のような有り様を見て、深く憐れまれた、というところでした。

宣教の旅から戻った弟子たちを連れて、しばらく休もうと人里離れたところに自分たちだけで出かけたご一行を待っていたのは、飼い主のいない羊のような有様の人々でした。

皆、イエス様や弟子たちに優しい言葉をかけて欲しい、ねぎらって欲しい生活に疲れ果てた人々でした。

さて、羊飼いそのもののことを考えてみましょう。

イエス様のご降誕を真っ先に祝おうと駆けつけた羊飼いたちは、当時のユダヤ社会からは大変軽蔑されている人たちでした。

どうしてか?

羊と言う生き物を相手にしているので、安息日も祭日もなく、羊のお世話をしなくてはならなかったから、つまり安息日を守らずに働かなくてはならなかったからです。

イエス様が、よく言われているように良い羊飼いとして私たちを牧してくださるというのは、イエス様自身安息日も祭日もなく私たちの世話をしてくださるということです。

そう、私たちには安息日があったとしても、私たちを常に憐んでくださる神様には、安息日も祭日もないのです。

私たちは、なんと愛されていることでしょう。

イエス様、もうすぐ総会が始まります。

色々な問題を抱えている社会の中の、これまた色々な問題を抱えている修道会です。

でも、あなたのことを一人でも多くの人に伝えるために、この総会があるのですから、私たちが総会によってあなたのご計画に沿う一致と決定が出来るように導いてください。

 

余談ですが、「ああかわいそうに」、と思われたイエス様が色々と教え始めたとありますが、私はイエス様はむしろ、まず人々の話を聞いてくださったのではないかなと祈りの中で想像しました。 (斉藤雅代cnd)

 

≪聖書箇所≫ マルコ6:7-13

(そのとき、)使徒たちはイエスのところに集まって来て、自分たちが行ったことや教えたことを残らず報告した。イエスは、「さあ、あなたがただけで人里離れた所へ行って、しばらく休むがよい」と言われた。出入りする人が多くて、食事をする暇もなかったからである。そこで、一同は舟に乗って、自分たちだけで人里離れた所へ行った。ところが、多くの人々は彼らが出かけて行くのを見て、それと気づき、すべての町からそこへ一斉に駆けつけ、彼らより先に着いた。イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみ、いろいろと教え始められた。