2/26 若い人のための日曜日の聖書 四旬節第1主日 マタイ 4:1-11

やはりイエス様によくお仕えしたベロニカの花

以前、数年間香部屋の係をしていた時、春先の大切な仕事のひとつは、灰の水曜日の前に「灰」を作っておくことでした。作り方は、1月末に亡くなられたフランシスコ会の湯澤神父様が教えてくださいました。「気長に、フライパンで煎るんだよ」というのんびりしたお声が聞こえてきます。

先々週、今香部屋係をしている姉妹が、おせっかいな私に作った「灰」を見せてくれました。

思わず「これじゃダメ!」

だって、それは灰でなく黒々とした「炭の粉」だったからです。司式の神父様の指や私たちの額を真っ黒けにしてしまうこと請け合いです!

素直なこの姉妹は、もう一度「炭の粉」を煎りなおしてくれました。

そしてにこにこしながら一言。

「灰にするには、本当に時間がかかるのね。いい黙想になったわ」。

確かに、一時間以上かけて細かい炭の粉を焼き尽くして淡いグレーの灰にするのは根気のいる作業です。

 

そして確かに、神様は、私たちを精錬するために、イエス様をこの世に送り、私たちと同じように洗礼を受けさせ、さらに悪魔からの誘惑を経験させた上で、十字架上の死で終わる生涯に送り出す、という途方もなく根気のいる仕事をしてくださいました。

誘惑後のイエス様にお仕えした天使たちに倣って、私もこの四旬節をイエス様にお仕えしながら歩んでいきたいです。もっともお仕えすることが上手だったマリア様、どうか助けてください。

 

≪聖書箇所≫ マタイ 4:1-11

(そのとき、)イエスは悪魔から誘惑を受けるため、“霊”に導かれて荒れ野に行かれた。そして四十日間、昼も夜も断食した後、空腹を覚えられた。すると、誘惑する者が来て、イエスに言った。「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。」イエスはお答えになった。「『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』と書いてある。」次に、悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて、言った。
「神の子なら、飛び降りたらどうだ。『神があなたのために天使たちに命じると、あなたの足が石に打ち当たることのないように、天使たちは手であなたを支える』と書いてある。」イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてある」と言われた。更に、悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、世のすべての国々とその繁栄ぶりを見せて、「もし、ひれ伏してわたしを拝むなら、これをみんな与えよう」と言った。すると、イエスは言われた。「退け、サタン。『あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ』と書いてある。」そこで、悪魔は離れ去った。すると、天使たちが来てイエスに仕えた。