工程表と計画書で知ってはいましたが、実際に、調布修道院のシンボルのひとつである正門を入ってすぐのマリア像の足元が削られ始めると、なんとなく落ち着かない気持ちになりました。マリア様の背面から見ると、まるで「崖っぷちのマリア」です!
ところが午後には、その「崖」の斜面に一生懸命「木」を入れ込んでいる工事の方々の姿がありました。「木」とは、これまで裏庭や正面玄関まわりで伐採され、積み上げられていた2メーター前後に切られた木材です。それを重機と手作業で巧みに斜面に入れ込んでいらっしゃいました。作業をしていらした一人の方が、「神社や仏閣の境内の木には神霊が宿っているから、捨てるわけにはいかない」と教えてくださいました。あちこちの伐採を始めた時からそのように計画されていらしたとのことでした。また、「生木だから百年はもつ」とのことでした。
作業員の方々の中で、カトリックとかクリスチャンの方はいらっしゃらないかもしれませんが、このような気持ちで、マリア像を大切にしてくださる方々に心から感謝です。必ず、大工さんの妻であったマリア様のご保護があると思います。