つくば召命共同体より その54

 カトリックつくば教会では、東日本入国管理センター(牛久収監所)に収監されている、不法滞在外国人に関わられているマイケル・コールマン神父様(イエズス・マリアの聖心会)の活動を支援しています。 

これまでは、6月に教会から2キロほど離れた洞峰公園まで、みんなで一緒に汗を流して歩く行事でした。ところが、昨年はコロナの影響で中止となってしまい、今年は「バーチャルチャリティウォーク」として、再開することになりました。それぞれの都合の良い日、自分で決めた目的地まで15キロを23人で共に歩きます。歩くことが見える支援になり、またスポンサーの方々には、支援金で歩く人たちを応援していただきます。もちろん歩く人たち自身も募金をします。 

今年は、CNDマリア管区の姉妹からも支援をしていただき、力強く歩みを進めることが出来ました。私たちつくば共同体の2名、Sr.髙橋もと子とSr.髙橋香久子は、教会から約7キロ離れた、「つくば牡丹園」を目的地に、5月22日(土)小雨の中決行いたしました。6月には共同体の予定が詰まっているので、特別の許可を得てこの日になりました。 

午前中は、新しい仕事のためにつくばを離れる青年会メンバーと、レジデンスで小さなサヨナラ昼食会を開き、その後の出発となりました。教会でイエス様に旅の無事を願い、スタートしました。歩き始めてからは、田植えが終わり緑一色の景色の中に、白いサギやカモを見つけては、よそ見をし、相当遅い時速で歩いていました。地方の国道は、車は激しく通っていますが、人が歩く姿はほとんど見られません。途中何度も道に迷い、尋ねる人もいないので、道なき道を歩いたり引き返したり、泣きたくなるほどでした。足は棒になりこれ以上歩けない!と思ったころ、シスターもと子が見つけた大規模ソーラーパネル地帯の横のあぜ道の先に、一抹の光が見えました。「こんな奥まったところにあっても分からない!」これが二人の第一声でした。私たちはここが自然豊かな?茨城県であることを忘れていたのかもしれません。午後2時頃に出発し、「つくば牡丹園」に到着したのは、予定をはるかに超えた4時半でした。閉園時間ギリギリに入園する私たちを心配してくださり、園の方が、内部の道程に付き添って説明してくださったり、特別な牡丹の絵ハガキをくださったりとご親切にしてくださいました。何より、つくば市松代より(約7キロ)徒歩で来たことに、ただならぬ驚きを示されました。困難を極めたチャリティーウォークとなりましたが、道すがら、収監所にいる方々の心に思いをはせ、祈りながら歩き通せたことに感謝いたしました。帰路は、教えていただいたバスで最寄りのつくばエクスプレスの駅まで行き、3つ先の降りなれたつくば駅で、やっと一息つくことが出来ました。(Sr.高橋香久子 )

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