最近、三人の勇気ある女の子と知り合いになった。フェイス(F・ハーディング著『嘘の木』の主人公14歳)、ディタ(A・イトゥルベ著『アウシュヴィッツの図書係』の14歳)、そしてキャルパーニア(J・ケリー著『ダーウィンと出会った夏』の11歳)。フェイスとキャルパーニアは、19世紀末から20世紀にかけてのほぼ同世代をそれぞれイギリスとアメリカ南部で生きた少女。二人とも、ダーウィンの『種の起源』(1859年初版)によって、それまでのキリスト教会の教えを中心とした社会の価値観がゆらいでいく時代にあって、大人のご都合主義や宗教を利用した女性差別(イエス様は決して女性を差別しなかったことを申し添えます)に屈せず、真実を追求し、夢を叶えていく少女たち。
ディタは、タイトルからわかるように、アウシュヴィッツでたった8冊の本を図書係として命をかけて守り抜いた少女だ。彼女Dita Krausは実在の人物で、現在もイスラエルに暮していらっしゃり、Youtubeで彼女の動画も見ることができる。もうすぐ読書の秋。ちょっとシビアな、考えさせられる読書はいかがでしょうか。