11/3 若い人のための日曜日の聖書  年間第31主日 ルカ19:1-10

藤城清治のザアカイ。イエス様の言葉に一瞬息を飲むシーンのように私には感じられます。

女性が結婚相手の男性の「スペック」に望むという「三高」。

高身長、高学歴、高収入。

始めてこの言葉を耳にしたとき、「なんてはしたない言葉か」と思いました。女性であっても男性であっても、結婚相手に精神的なものを求めないなんて、私には考えられませんでした。この原稿を書くにあたってネットで調べてみると、30年も前の言葉だそうです。

今の女性の方がむしろ精神的なものを求めていて、結果は次のとおりだそうです。

第一位・・・やさしさ

第二位・・・暴力を振るわないこと

第三位・・・価値観が合うこと

第二位にはちょっとドキッとさせられました。なぜなら、わざわざ条件に挙げるとしたら、世の女性がすでに暴力をふるわれているからでしょうから。

まあ、今日はそこには立ち入らず、「三高」の高身長に戻りましょう。

「もっと背が高かったらよかったな」。今回の聖書箇所に登場するザアカイさんは、きっと何度もそう思ったに違いましません。そして、この背が低いというコンプレックスから、「せめてしっかりお金を稼いで、バカにされないようにしよう」。もしかしたら、そう思って必死だったのかもしれません。「そのためには、不正を働いたっていいじゃないか」。

神様ってすごいです。その欠点を利用して人を救ってくださるのですから。もしザアカイさんが何もしなくてもイエス様を十分見られるくらい高身長だったら・・・絶対木には登らなかったでしょう。誇り高きユダヤ人男性ですから。そしてそうであれば、イエス様の目にも留まらなかったかもしれないと思うのです。

「ザアカイ、降りておいでよ。今晩はあなたのところに泊まると決めたよ」。

イエス様はこの言葉を、いつも私たちに向かってかけてっくださっています。そして、イエス様は、私と一緒に過ごしたくてたまらないのです。どうしてお断りすることができるでしょう。私にできることは、急いで木から降りて、イエス様のもとにはせ参じることだけです。  (Sr.斉藤雅代)

 

 

≪聖書箇所≫ ルカ 19:1-10

(そのとき、)イエスはエリコに入り、町を通っておられた。そこにザアカイという人がいた。この人は徴税人の頭で、金持ちであった。イエスがどんな人か見ようとしたが、背が低かったので、群衆に遮られて見ることができなかった。それで、イエスを見るために、走って先回りし、いちじく桑の木に登った。そこを通り過ぎようとしておられたからである。イエスはその場所に来ると、上を見上げて言われた。「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい。」ザアカイは急いで降りて来て、喜んでイエスを迎えた。これを見た人たちは皆つぶやいた。「あの人は罪深い男のところに行って宿をとった。」しかし、ザアカイは立ち上がって、主に言った。「主よ、わたしは財産の半分を貧しい人々に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します。」イエスは言われた。「今日、救いがこの家を訪れた。この人もアブラハムの子なのだから。人の子は、失われたものを捜して救うために来たのである。」